特別支援学校では、障害のため通学が困難な児童・生徒に対し、自宅や施設に教員を派遣して、訪問教育を行っています。本校では、個々の実態に合わせて、授業日数、時間帯を設定し、基本として、週3回、1回につき2時間程度を設定しています。
一週間の授業日程例
学習内容
訪問教育を受ける児童・生徒は、心身の障害の状態が重度であるか又は重複していることが多いため、重複障害者等に関する特例が適用されます。
具体的には、各教科及び外国語活動の目標・内容の一部を指導しないことができたり、下学年、下学部の各教科及び道徳科の目標・内容を指導することができます。知的障害のある重複障害者については、各教科又は各教科の一部で、知的障害児が通う特別支援学校の各教科を指導することもできます。
さらに知的障害者である児童生徒又は重複障害者において特に必要がある時は、各教科・領域を合わせて指導することができるので、その児童・生徒の健康状態や障害の状況に合わせた内容の授業を行うことができます。
そして重複障害者のうち、障害の状態により特に必要がある場合には、自立活動を主とした指導ができます。(自立活動とは、特別支援学校の教育課程に特別に設けられた障害に対応した指導領域で、子どもたちの個々の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服するための指導)
本校では、下記例のようにそれぞれの子どもの状態に合わせたきめ細やかな指導を行っています。
授業流れの一例(自立活動を主とした指導の例)
令和7年度訪問教育対象児童生徒数
下表の通りです。(令和7年5月現在)
訪問生の医療的ケアおよび付き添い
訪問生の授業中における医療的ケアは、自宅では、保護者の方、入所施設では、職員の方にお願いしています。基本的に授業中の付き添いをお願いしています。体調の伝達や授業中止などの判断も、付き添いの方と相談します。『スクーリング』と呼ばれる登校して学習する場合においても同様です。外出の際は、自家用車等による送迎をお願いしています。
複数訪問
学校PT(理学療法士)は月1回、同行訪問します。毎学期末には、管理職が複数訪問し、通学が困難であっても、それぞれに応じた終業式を行っています。それぞれの実態に合わせて、複数体制による取組を行うことがあります。保健指導の一環で、養護教諭が複数訪問する場合もあります。
通学生や他の訪問生との交流学習
スクーリングや行事等への参加の際の直接交流だけではなく、オンライン交流や作品交流も行っています。